コラム

心理戦とは何か(その1)

投稿日:2016年10月13日 更新日:

心理戦とは何か?

我々の考える心理戦とは、相手の考えを読む戦いとしている。

そして相手の考えを読むための情報が得られるシステムが存在するゲームを心理戦のゲームと考えている。

ジャンケンに手を加えればそれは立派な心理戦

例えば通常のやり方で行われるじゃんけんは基本的に心理戦ではなく、運のゲームである。

3つの手に強弱はなく、どの手を出す場合でも結果は相手次第であるため、自分の手を決定する段階ではどの手を出しても勝敗に影響を及ぼさない。つまり相手はどの手を選んでも良いため、相手の考えを読む情報がないということになる。

例えばここに変更を加えて、お互い出す手を宣言しなければならないというルールがある場合、心理戦となる。

なぜなら相手の出す手を決める情報が、表情、相手の言い方、素振りという形で与えられるからである。

しかし、これらの情報は最もシンプルなものであり、上記の3種だけでは、メンタリストでない限りゲームを楽しむことは難しい。

これ以外にどのように、相手の考えを読むための情報が得られるシステムを他ゲームは導入しているのかを幾つか見ていく。

実際のゲームにおけるシステム

ゴキブリポーカー

すべてのカードを配り切るため、自分が所持しているカード配分から残りのカード配分が分かる。

この情報は序盤ではほとんど役に立たないが、終盤になるにつれて、見えているカードが増えていき、宣言されるカードである確率が種類ごとに異なることになる。

また、ゲームが進むとプレイヤーごとに負け条件を満たすことになるカードが異なってくる。

そのため、カードの種類ごとにもらってもいいカードともらってはダメなカードというカード毎に価値の差が出始める。

このゲームにおける相手の考えを読むための情報が得られるシステムは相手の場と全体の場のカード状況である。

スカル

自分が伏せたカードに対して数字を宣言する。その宣言から相手が薔薇を何枚しかけたか?骸骨はいるか?を見極める。

全体で5枚なのに「4」と宣言したから、骸骨は伏せてないんじゃないか。いやそれすらもブラフか。その宣言から相手の伏せたカードの答えがわかるわけではないが、その宣言には相手の過去の行動が、宣言された数字となって表れている。

全員が同じ状態からゲームをスタートし、競りの対象となるチャレンジも誰かの意図が含まれているため、運の要素は一切ない。

このゲームにおける相手の考えを読むための情報が得られるシステムは競りの時の宣言である。

ポーカー

数字を宣言するといえばポーカーだが、スカルとは少し異なる。

ポーカーにおける宣言はそれがそのまま勝った時のポイントになる。逆を言えば負けた時のマイナスポイントである。

自身の手札の構成は運なので、宣言から相手の手を読むことは不可能である。

相手の宣言からわかることは、相手の手はどの程度強いと相手が考えているか(または相手がどの程度強いと見せたいか)である。どの役かという明確な情報はなく、あくまでどの程度強いかという曖昧な情報である。

このゲームにおける相手の考えを読むための情報が得られるシステムは賭け金である。

最後に

幾つかのゲームの例を見てきたが、相手の考えを読むための情報が得られるシステムというのは言い換えれば相手しか知りえない情報が、別の形に変換されて自分に伝わるということである

我々の作るゲームで心理戦のゲームという時は、上記のシステムが入っているゲームを指す。

yasuyuki yamagishi
ゲームシステム担当。 ヤマズゲームスの兄の方。

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