レビュー

【レビュー】ダンジョンオブマンダム

投稿日:2016年9月26日 更新日:

シンプルな中に度胸試しと心理戦が入り乱れるチキンレースゲームです。

I was game作
2〜4人用
10歳以上
所要時間30分
好み:9/10

ルール概要

プレイヤーは毎ターンモンスターカードの山札から1枚引き下記の行動から一つ選択します。
  • ダンジョンに配置する
  • ダンジョンに配置せず、挑戦者のアイテムを外す

写真 2016-09-25 14 39 00挑戦者のアイテムは最初フル装備で、このままダンジョンに潜ることができればすべてのモンスターがダンジョンに入っていても突破できる状態です。この装備を外していき、最終的には裸になるわけです。箱裏にも「ダンジョンは裸で潜れ。」とはこのことです。

上記の行動選択を行うということが競りにもなっています。どういうことかというと、ある程度ダンジョンにモンスターが増えてきて、挑戦者の装備が外れてくるとこのままではダンジョンを突破できないんじゃないかという状況になってきます。そうなった時は「パス」を選択することができ、そうした場合そのプレイヤーはこのラウンドはこれ以上参加できなくなります。

1人を残して他のプレイヤーがパスしたらその人がダンジョンへの挑戦権を獲得したことになります。

写真 2016-09-25 14 49 50

ダンジョンに配置されたモンスターをめくっていき、その時の挑戦者の装備と照らし合わせます。全部のモンスターがめくられた時に挑戦者のHPが残っていれば「成功」、途中で挑戦者のHPがなくなってしまったら「失敗」となります。

2度「成功」したプレイヤーがいたらその時点で勝利。逆に2度「失敗」したプレイヤーはゲームから脱落となります。

面白いポイント

深い読み合いとハラハラ感を誘発する美しきシステム

私は何よりこのシステムのシンプルさに対して発生するハラハラ感に感動しました。

ルール自体は非常にシンプルで、考えることはどこまでカードを引くべきか、です。見えている情報は自分が引いたカードだけです。

なので、挑戦に成功するかどうかはぶっちゃけ判断できません。しかし、運ゲーかというと全くそんなことはありません。このあたりのバランスが絶妙です。

ダンジョンにどのモンスターが入っているか、は自分が入れたカードしかわからない。あとは他プレイヤーの心理を読むしかない。しかし、全プレイヤーの情報を足し合わせれば、答えは出るというこの情報量がなんともハラハラドキドキな感覚を生んでいます。

ゲームを作る上でもかなり参考になる作品ではないかと思います。何せシンプルな中にこれだけ深い読み合いを発生させることができているシステムですので、勉強になる点は多いです。

最善戦略としては、とにかくダンジョンにカードを入れることが勝ちにつながるのでないかと思います。ダンジョンのカード枚数が多いと他プレイヤーにパスをさせやすくなり、かつダンジョン内の状況を一番把握しているのが自分という状況を作り出せるからです。

だからと言ってすべてを把握できるわけではないので、必ずうまくいくというわけではありません。

気になるポイント

プレイ人数について

このゲームは人数が多いほど面白いです。

というのもこのゲームには挑戦の成否を分けるキーとなるモンスターが何匹かいます。

それらのモンスターがダンジョンにいるのかいないのかを知っていることでかなり挑戦に成功する確率が変わってきます。

そして人数が多いほど、キーとなるモンスターが一人に偏る確率が下がるので、ゲームバランスはより良くなります。

人数が少ないほど心理戦の要素が高まり、人数が多いほど度胸試し要素が高まります。

運要素

挑戦するためのダンジョン内の情報は少なくとも誰か一人が目にしている情報という点では相手の心を読む念話が使えれば勝てます。

そういう意味では運要素は少ないです。しかし、キーとなるモンスターを引けるかは運になるため、それがあまりに一人に偏った場合運でも勝てることにはなります。

まぁそのようなことはそうそう起こらないので、運要素は少なめと分類しておきます。

戦況の把握しやすさ

挑戦に2回成功すれば勝利、というシンプルな勝利条件なので、戦況は常に把握でき、それを戦略に組み込むことも可能です。

誰が勝ちそうか常に判断できるので、複雑なゲームが苦手という方も楽しめる作品です。

まとめ

シンプルなシステムの中に、発生するチキンレースのハラハラ感はやみつきになります。

ハラハラ感を演出するための情報を各プレイヤーにどの程度与えるのが良いのかという点でゲーム制作中にも何度も参考にしている作品です。

友人を集めたゲーム会なんかだと活躍する機会は多かったです。この軽さも非常にちょうどいいです。重ゲーを遊んだ後休憩がてら遊べるボリューム感です。

ゲームの好みに関わらず万人が楽しめるゲームだと思います。

yasuyuki yamagishi
ゲームシステム担当。 ヤマズゲームスの兄の方。

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