レビュー

【レビュー】フェレータ

投稿日:2016年9月30日 更新日:

情勢を把握しながら、どのタイミングで裏切るかを見極める人間不信ゲーム。

Casasola Merkle, Marcel-Andre作
3〜4人用
12歳以上
所要時間45〜60分
好み:9/10

ルール概要

まずプレイヤーはバラorタカの2チームに分かれます。チームに分かれると言ってもこのチームは暫定的なもので、ゲームが進むにつれてチームのメンバーが入れ替わったり、全員が同じチームに偏るということも生じます。このチームが変動するという要素がタイトルにもなっているフェレータ(裏切り者)の要素です。
チームが決定したら次は最初の紛争地域を決定します。
下記のように置かれたカードの輪の中からバラとタカが隣り合っている地域を選びます。
写真 2016-09-30 21 36 35
紛争地域が決定したらスタートプレイヤーからドラフトしてアクションカードを獲得していきます。
アクションカードには下記のようなものがあります。
写真 2016-09-30 21 38 27
チームを変えるフェレータ、紛争地域を決定できる戦略家、紛争時に有利になるカード、紛争時に使用する手札を増やすカード、毎ターン補充するカードを増やせる建造物を建てるカードです。
アクションカードを決定したら、スタートプレイヤーから今回の紛争に手札から何枚カードを使用するか提示していきます。
手札から使用できるカードは数字のみが記載されており、チーム内で出されたカードの合計+アクションカードの値+紛争地域の値を合計したものが多い方のチームが勝利します。
下記の場合、タカ=28点 VS バラ=23点でタカチームの勝利です。
写真 2016-09-30 21 41 24
この時裏切りものが入ればそのプレイヤーのカードは敵チームの値として加算されます。
そして勝利したチームのカードに記載された勝利点をその時のチームメンバー全員が獲得。この勝利点は人数によって変動するため、全員が同じでも(差はつきませんが)点数はもらえますし、一人の時に勝てばその分多くの点数が得られます。

このようにして、8ラウンド終了後に最も高い点数のプレイヤーが勝利します。

面白いポイント

昨日の友は今日の敵。場の情勢を把握して勝利する陣営を見極めろ。

このゲーム肝となるのは1ラウンド一回行われる紛争です。この紛争にどちらの陣営が勝つのかを判断できれば勝利できるでしょう。理想は8回行われる紛争のうちすべて勝利することです。

この紛争の面白いところはスタートプレイヤーから順に使用するカードを宣言していくというところで、できるだけ自分のカードは使いたくないけど、自分の陣営が勝利してほしいというわがままな悩みが毎ターン発生します。

そして最後にカードを出せるプレイヤーの陣営は、相手が出したカード枚数を確認して出せるため勝利する確率が高いです。

このような状況の中で、有利と思われていた陣営からフェレータ(裏切り者)が出て敗北するというようなどんでん返しが度々起こります。

最終ラウンドまで誰が勝つかわからないハラハラ展開

もう一点素晴らしいところは全員大差がつかずにゲーム終盤まで楽しめるようデザインされている点です。

例えば最初の紛争からバラが2連勝したとすると、バラ陣営の人たちとタカ陣営の人たちでは点数に差がつきます。するとバラ陣営の人たち同士で1位争いをしていることになり、今同じチームにいるプレイヤーを蹴落とすが目的となります。

すると次のターンではどちらかのプレイヤーが裏切って、タカ陣営が勝利します。このように基本的には誰かと組むことで得点を獲得できるので、必然的にゲベのプレイヤーは上位層の争いの中で点数が押し上げられる仕組みになっています。

なので、何回プレイしてもだいたい最終ラウンドまで誰が勝つかわからないというハラハラ感が続きます。

一点残念な点が……

残念な点としては、私がドイツアマゾンから輸入して買ったゆえの問題ですが、得点を示すトークンやボードが存在しないことです。

しかしニューゲームズオーダーさんから発売されている日本語版ではその点も改善されているようです。私も買い直したいくらいです。

気になるポイント

プレイ人数について

プレイ人数はそもそも3、4人と幅も狭目なので、三人でも四人でもほとんど変わらないです。しかし、3人プレイだとうまく裏切って独り勝ちする確率が高まったり、4人だと逆に人数が多い陣営についているメリットが多かったりしますが、基本的なゲーム展開は変わらず楽しめます。

運要素

運要素としては紛争時のカードは2〜8の数字であり、当然高いカードを引ければ勝つ確率も高いので、その点です。

しかし、あくまで勝つ確率が高いというだけで、そのひいたカード(運)をアクションカードのドラフトやしゃべり(戦略)で有効利用できるかどうかはその人次第です。

なので、運要素は「少」です。

戦況の把握しやすさ

私はいつもメモを取りながらやっているので、毎ラウンド「トップと今何点差?」って聞いてしまいますが、日本語版の得点ボードつきなら問題ない点だと思います。

まとめ

正体を隠さなければならないというとそうなのですが、正体を隠すためにしゃべったりする人狼などとは根本的に異なります。むしろ正体についてしゃべり始めるとすぐバレるので、ゲーム的にはあまりしゃべらない方が面白いと思います。

なので、しゃべって嘘をつかなきゃいけないのが嫌いという方も問題なく楽しめると思います。

裏切りが前提のゲームなので、ケンカにならないメンツで遊んでみてください。

ちなみにこのゲーム終了後弟はめっちゃキレてました。「お前もか、ブルータス」

yasuyuki yamagishi
ゲームシステム担当。 ヤマズゲームスの兄の方。

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